アクアポニックスとは
アクアポニックスは、土を使わず水で栽培する「水耕栽培」と「魚の養殖」を掛け合わせたシステムです。簡単に説明すると「魚の養殖」を行うと排出物がでますが、その排出物を微生物が分解、それを植物が育成に必要な養分として吸収すると共に天然の浄化装置の役目を果たし、浄化した水を魚の水槽に戻すという循環する仕組みです。
魚類と作物が共存する、環境にやさしいシステム。それが、アクアポニックスなのです。
アクアポニックスの歴史
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「アクアポニックス(aquaponics)」という言葉自体は、1970年代に「水産養殖(Aquaculture)」のアクアと、「水耕栽培(Hydroponics)」のポニックスを合わせて産まれた新しい言葉です。
しかし、アクアポニックスの仕組み自体は世界各地で古くから行われてきた農業です。最も古いものでは西暦1000年頃メキシコ原住民族のアステカ族が、「チナンパ」と呼ばれる浮き島上で植物を育てる技術を生み出し、これがアクアポニックスのルーツと言われています。(※諸説あります)
その紡がれてきた仕組みが現在のテクノロジーにより簡単に行えるようにシステム開発が行われてきました。
アクアポニックスとオーガニック
アクアポニックスの仕組みは、化学肥料や農薬、除草剤、殺虫剤などを必要とせず、完全無農薬、無液肥での農作物栽培が実現できます。また、アクアポニックスでは土壌栽培に比べて栽培期間が短くなるという特徴もあります。
アクアポニックスが持つ安全性および機能性は世界的にも評価されており、アメリカではアクアポニックスで採れた生産物に対して、USDA(オーガニック認証)の取得が認められているほどです。